言葉にする前に、書く! 本:「言葉にできる」は武器になる
1.この本が教えてくれたこと
- 伝わる言葉には「型」があること。
- 言葉にする前に、深く考えること。
- 考えることは、書くこと。(とにかく書け。考えているフリをするな)
2.この本の刺さった言葉
- 思考の深化なくして、言葉だけを成長させることはできない。
- つまり人間は、相手の言葉に宿る重さや軽さ、深さや浅さを通じて、その人間性そのものを無意識のうちに評価しているのである。
- 言葉を生み出すプロセスには、①意見を育てる、②意見を言葉に変換する、という二段階が存在している。
- しかし、ここで敢えて断言しておきたいのが「人を動かすことはできない」ということである。
- ①「なぜ?」考えを掘り下げる、②「それで?(何が言いたいの?何がしたいの?)」考えを進める、③「本当に?(意味ある?)」考えを戻す、これを繰り返す。
- 言葉にできないということは、言葉にできるだけ考えられていないことと同じことである。
3. 感想
「書く」ということがいかに重要か。「書く」とは自分の意見をまとめる行為であり、考えを深めていく行為である。それにも関わらず、口頭で会議を進めようとする人間がいる。話は上手いのかもしれないが、中身がない。なぜなら書いていないから。
これは私の実体験であり、コンサル出身の方に指摘されたことである。以降、必ず書くようにしているし、会議では必ずスライドを用意するようにしている。
「人を動かすことはできない」ということ。
これで思い出すのが「馬を水辺につれていけても、水を飲ませることはできない」ということわざ。何かの本でも出会った言葉。確かリーダーシップに関するものだったと思う。
少し脱線するが、たくさんの本を読むと「共通点」を見つけることができる。「あれ?どっかの本でも同じようなことを言っていたぞ」みたいなこと。この瞬間、確実に頭にインプットされる、この瞬間が好きであり、結構重要なんだろうな、と思う次第である。
「なぜ?」を繰り返すことも、確か「イシューからはじめよ」にあったような気がする。本質を見抜くために必要なプロセスとして。これはいわずと知れた良書である。再読しよう。
さて、上記のことわざは、言葉の限界はある、ということなのだろうと理解する。確かにその通りだろう。それゆえに、言葉だけではなく、その言葉に至った、検討のプロセスが大事なんだと思う。発せられる言葉に、そのプロセスを感じることができたら、強い想いを感じることができたら、水を飲む(人は動く)のだろう。管理職として肝に銘じておく。
最後に、言葉の「型」について。
そうはいっても「型」を知っているのと知らないのとでは、差が大きい、というのも事実であろう。プロセスが大事といいながら、テクニックとして知っていて損は全くないと思う。